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しつけで「鬼・お化けが来る」を使うとどうなる!?心配な子供への影響

育児

2~3歳のいやいや期は、お母さんも手をやくとても大変な時期です。
あまりに言うことを聞いてくれないので「鬼が来るよ!」「お化けが出るよ!」と脅したことはありませんか。

私もよく使ってしまいます・・・。

「鬼が来る」というしつけの方法は間違っているかも・・となんとなく思ってはいるのですが、どうしても言うことを聞いてくれないと鬼がくるよ!と言ってしまいますよね・・・

「鬼が来る」でしつけるとどんな影響があるのでしょうか。

どんなときに「鬼が来る」をしつけで使う?

鬼さんが来るよ!と、どんなときに使ってしまうのでしょうか。
お母さんたちの声を聞いてみました。

あるあるです。
あなたもこんなときに鬼さんやお化け、「怖いさん」が来てしまうのではないでしょうか。

いつまでもお外遊びをしたい子供と、早くおうちに帰りたい私。外も暗くなってきてもまだ遊んでいるときは、
「暗くなったらおばけさんが来るよ!つれて行かれちゃうよ!」とおばけさんを使ってしまいます。

 

 

気に入らないことがあって、イヤイヤ!!といつまでも泣いているとき、鬼さんから電話だよ!
といつまでも泣いていると鬼から電話がかかってきて声を頼りに近くまで来てしまうということにしています。
鬼のアプリも使います。

わがままを言ってだだをこね、床に寝転び手がつけられないとき。

お片づけや、食事、用事があり早く家を出たいときなど、物事を急いでして欲しいときに使ってしまいます。
怒った鬼さんが来るから早くしよう!と急がせます。効果があるので使ってしまいますが、良くないという声も聞くので少し心配です。

 

どのケースでも、子供の行動を制限したいときに「鬼」や「おばけ」が使用されています。
「鬼」や「おばけ」といった怖い存在をチラつかせることは、子供に効果的面です。

 

怖い存在への賛否両論

「鬼」や「おばけ」といった「怖い存在」を子供をコントロールしたい親は、つい使用してしまう言葉です。
しかし賛否両論があります。

<良い意見>
・世の中には怖い存在もいると教え、危険なことを例えで教えてあげることも大切
・説明しても分からない状態や、難しいときは怖い存在で脅すことは仕方がないこと
・小さなうちに怖い存在をチラつかせてでもしつけをしておくことは大切
・いつまでも鬼が通用するわけではないので、小さいうちだけであれば大丈夫

<悪い意見>
・脅しで怖い思いをするとかわいそう
・嘘をつくことは良くない
・怖い存在を知り、夢に出てくるとかわいそう
・怖い存在がないと言う事を聞かなくなる

さまざまな意見がありました。あなたはどちらでしょうか。

鬼やおばけは脅しなのでいけないこと?

 

鬼やおばけといった怖い存在がくるよ!と言う事は、確かに脅しの部類に入ります。
しかし、鬼やおばけ以外にも下記のようなことも脅しになります。

 ・悪いことをしているとお母さんの子供ではありません!違う家に行きなさい!
 ・もうお母さんは知りません!と放置する
 ・言う事を聞きなさい!と怒鳴る
 ・片付けが終わらないとご飯抜きよ!
 ・早くしないとどこにも連れて行かないよ!
 ・野菜を食べない子はデザートはありません!
 ・お菓子が欲しいなら早くしなさい!

 

鬼やおばけ以外にも子供をコントロールするために、日常的に脅しが使われています。
鬼やおばけは怖いですが、子供からするとお母さんがいなくなることはもっと怖いことです。

ご褒美を用意しておき、頑張らないともらえない方法も、ご褒美がないと頑張れない子になってしまうから良くないという意見もあります。

 

怖い存在は誰が教えたの?

 

赤ちゃんのうちは良いも悪いも、何も知らない状態です。

しかし、いつの間にか色々なことを覚えてきます。

毎日接しているお母さんやお父さんの行動や言葉を耳にすることで、ふんわりと存在を知ります。
実際に見たり聞いたり、絵本やテレビで情報を得ます。

 

怖い存在を全く教わらない世界にいる子は、きっと鬼やおばけを知らないでしょう。

 

「鬼」は日本で昔から伝わる、「角があり、怖い顔をした化け物」のことです。
日本で育っていない子は、鬼を知らないかもしれません。

 

子供向けの番組を見ていても、幼児向けの絵本でも鬼やおばけといった怖い存在はたくさん物語に出てきます。
怖い鬼もいれば、優しい鬼もいます。

絵本や昔話は作り話なのでどんな鬼にでもなれます。
怖い存在である鬼を知らない子に育てるには、お母さんが口に出さないことはもちろん、鬼が出てくる絵本やテレビを徹底的に排除しなければなりません。

実際に鬼を見たことがある人はいませんが、日常的に鬼やおばけについての情報が発信されています。
それらを徹底的に見せなければ、怖いものを知らない子になるでしょう。

 

世の中には「善」と「悪」があります。

幼児向けのアンパンマンでも、善と悪があり、アンパンチなどの攻撃をします。
言ってしまえばこれも暴力行為の一つなので、子供に見せてはいけない番組になってしまいます。

 

わが子が怖い存在を知ったきっかけ

私は子供に怖い思いをして欲しくないと思っていたため、生まれた時から鬼さんやおばけといった怖いものは排除してきました。

長男が生まれてから1年は、目が悪くなるといけないからと、テレビも見せたことはありません。
ひたすらお歌をうたったり、絵本を読んであげたりしていました。
親がテレビを見ていて、暗いニュースや怖いシーンが流れると雰囲気が伝わるのではないかと、番組を変えていました。

自分がおばけの怖いテレビを見るとトイレに行けなくなったり、夜歩くのが怖くなったりしたので、子供には同じ思いをして欲しくありませんでした。
怖い存在は、排除してきたつもりです。

 

わたしの仕事復帰があり、1歳のときに保育園に入園しました。
保育園ではたくさんのことを教えてもらいました。

新しいお歌や手遊び、お友達との接し方、おもちゃ遊び、水遊び。

いつの間にかズボンや靴下も履けるようになったり、ご飯も上手に食べられるようになりました。
毎日、たくさんのことを学んで来ました。

そう、鬼さんの存在も・・・。

 

わが子が通う保育園では、お友達にイタズラしたり悪いことをすると「怖いさん」が来るそうです。
「怖いさん」という言い方は、やんわりしていて怖さが半減するのですが、結局は怖い存在です。

 

保育園で怖いさんの存在を知ったわが子に、イヤイヤと泣いて困ったときに、「怖いさんが来るよ!」といってみました。

するとピタッと泣き止みました。
怖いさんの効果はてき面でした。
それ以降、どうしようもないことがあると怖いさんを使ってしまうようになりました。

 

有名な「ねないこだれだ」の絵本も、寝ないとおばけになってしまいます。
怖い存在は徹底的に排除していたつもりですが、すぐに家庭外で覚えてきてしまいました。
保育園でも、怖い存在は普通に教えられるんですね。
保育のプロも使う「怖い存在」を教えることは、本当に「悪」なのでしょうか。

 

鬼さんだけが「悪」は変?

鬼やおばけが来るよ!は、脅しなので良くないと意見がありました。
では逆に「来ない」場合はどうでしょうか。

 

クリスマスが近くなると、サンタさんは良いこのところに来るといいます。
それを利用して「悪いことをしているとサンタさんが来ないよ!」という大人もたくさんいます。

鬼やおばけが来ることは怖いことですが、サンタさんが来ないことは悲しいことです。
プレゼントを楽しみにしている子供からすると、鬼が来ることよりもショックなことかもしれません。

鬼さんだけが怖い存在ということに疑問を抱きます。

 

 

怖い存在はいつからいつまで有効?

 

鬼やおばけといった怖い存在は小さいころには効果てき面です。
知識が増え、知恵がつきイタズラが始まる1歳の終わり頃から有効になります。

この頃になると、わざとイタズラをしたり、わざと泣いてみたりお母さんが困ることが増えてきます。
知恵がついてきた証です。
そのため、鬼やおばけといった怖い存在を理解することが出来ます。

鬼さんが本当に来ては怖すぎるので、子供は注意されたことをやめます。
本当に辞めなくはいけない理由を理解せずに、ただ鬼が来ることが怖くて辞めます。
しかし、子供は日々成長しています。鬼が来るよ!と言っても、本当にきたことがないことにだんだん気が付き始めます。

 

怖いさんを知った長男も今は4歳。4歳にもなると鬼が来るよ!と言っても来ないことを理解しているため効果がありません。
節分で豆まきするときにパパが鬼になっても、「パパやん!」と言ってしまうくらい、何でも理解できるようになってきました。

 

鬼の有効期限は2~4歳の約2年です。

 

「鬼から電話」アプリは問題では?

最近はスマホで鬼から電話がかかってくるアプリがあります。

電話が鳴り、後姿の鬼が「また悪いことをしたんですね~」と話し始めます。
「こらー!!!」と言って怖い鬼の顔でこちらを振り向くアプリです。

こちらのアプリは子育てをする親なら良く知っているアプリです。
一度は使ったことのある人もいるのではないでしょうか。

鬼からの電話は効果てき面です。
子供はとても怖がり、言うことを聞いてくれます。

 

知り合いのお父さんが、少しイタズラをした子供に対して「鬼から電話」のアプリを起動させました。
するとプルルルル・・と電話が鳴った時点で子供は泣き出しました。
一緒にいた上のお姉ちゃんは、机の下にもぐって逃げています。

 

この状況をみてわたしは、このアプリは絶対に使ってはいけないと思いました。
明らかに恐怖に怯えた顔をしていました。

泣いている子供を見れば分かります。

しかしお父さんは怖がる子供に対して少し楽しんでいるようにも感じました。

 

鬼に頼ってはいけない2つの理由

悪いことをしたからと、すぐに鬼を呼ぶことは問題があります。

1.トラウマになる

小さなうちは脅えやすく、トラウマになってしまうことがあります。
一度怖い思いをすると子供はよく覚えています。

鬼の電話を見せると、プルルル・・ど電話の音が鳴っただけで泣き出す子もいます。
怖い思いをしたまま眠ると、夢に出てくることもあります。

 

2.怒られている本当の理由分からない

悪いことをして怒られている理由を説明してあげないと、子供は怒られる理由が分かりません。

そこで怒られた原因がわからないまま鬼が来ると、鬼が来るからしてはいけないことになります。
鬼が来ないと分かったとたんに、悪いことを繰り返してしまいます。

 

例えば、レストランで走りまわる子供がいたとき、
「あのおじさんが怒っているからやめなさい」
「お店の人が注意しにくるからやめなさい」と説明しては、
おじさんやお店の人がいないとやってもいいの?と子供は思ってしまいます。

「走るとホコリがたって、食事にごみが入ってしまう」
「静かにお食事を楽しんでいる人に、迷惑がかかる」と、きちんとした理由を教えてあげましょう。

 

やってはいけない事はきちんと言葉で説明してあげましょう。

 

鬼やおばけを呼ぶ前にまずすること


鬼やおばけは最終手段として使うのは悪いことではありません。

どうしても仕方がないときに、登場しなければならないときもあるかもしれません。

真っ暗になってもお外で遊びたがる子が、本当に悪い人に連れ去られるかも知れません。
暗くなったら危ないから家に入ろう。と伝えても子供がどうしても理解してくれないときは、鬼が来るよと言っても仕方がないかもしれません。
しかし、鬼やおばけは最終手段です。

子供も賢いので何度も鬼やおばけを使っていては通用しなくなります。
また、鬼やおばけが来るという理由でしつけられた子は、鬼が来ないと分かると、いけないことの本当の理由を理解できていないため同じことを繰り返します。

悪いことややってはいけない事をしてしまった場合は、鬼やおばけを呼ぶ前に必ず理由をきちんと説明してあげましょう。
時間はかかるかもしれませんが、必ず子供は理解してくれます。
すぐに鬼を呼ぶと今は楽かもしれませんが、後々ツケが回ってきます。

 

しっかり説明してあげることは、親子の絆を深めるきっかけにもなります。
親子の信頼関係がしっかり築けていれば、鬼やおばけに頼る必要はありません。

 

まとめ

子供のイヤイヤが激しいとどうしても早く大人しくしてもらいたい・・・と思ってしまうのは仕方がないことです。
しかしそこですぐに鬼やおばけを呼んでしまうと、子供に悪影響を及ぼしてしまいます。
鬼やおばけを呼ぶ前に、ダメな理由をちゃんと説明してあげましょう。
愛情をもって子供に接してください。子供と親の信頼関係を築くことが出来ます。
そうすれば、子供は素直で素敵な子に成長してくれるでしょう。

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